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未だか 未だかと
過ぎ行くままに尋ねてみたとて 一たび滲めば 声も出ず ただただ只管 徒に 鳴らぬ口笛吹く家路 焦がれながら 焦がされながら |
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深い茂みを分け入って
愛する意味を叫んでみた 心を空っぽにして からだを濡らして 叫んでみた 隣に眠る君は 実に恍惚な表情で 満月を見上げている 嗄れた喉に君の冷えた指が絡まって 足も思考も絡まって すっかり叫ぶ事を忘れてしまったよ 総てを見透かしていたのは 湖面にたゆたう朧月 |
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「今一番、何を手に入れたい?」
「それを聞いてどうするのさ。」 「どうもしないよ。」 「じゃあ、云わない。」 「どうもしないけど、でも、どうにかして欲しいんでしょ?」 「・・・・・」 「笑い方を、思い出したいのでしょ、」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・たいんだ・・」 「なんですって?」 「・・・幸せに、なりたいんだ。」 「幸せ?」 「そう、幸せ。」 「じゃあ貴方が思う幸せってどんなものよ。 笑い方を忘れた今の貴方が理想とする幸せって、 一体どんなものなのよ。 何時までも夢から醒められない貴方の本当の幸せって、 どこにあるの、」 「何処にあるのだろうね、」 「何処にあるのよ。」 「何処に、あるのだろうね。」 「何処にも無いわよ。」 「ただひっそりと、生きたいんだ。」 「・・・・・夢から醒めなきゃ・・・、其処に私はいないじゃないっ」 「ひっそりと、生きてみたいんだ。」 ――”しあわせ”とは、「心」が「笑う」と書く。―― |
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体いっぱいに吸い込んだ
緑花と泡風 とてつもなく軽い ふわり 白いシャツ翻し ひらり 眠っていたんだね ほら すっかり 季節も流れていったんだよ 世界は色を変えて 諾々と流れていったんだよ ふわりふわり ひらり 泡沫のまどろみ そよぐ風花と渡り鳥が そっと囁いた 「おはよう」 と。 |
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ジャングルジムにのぼる君の影が
長く長く伸びた頃 遠くの方から僕らを呼ぶ声 君は一目散に声の方へ駆けて行って その後ろを僕はゆっくりとついてゆく 僕らの影はこれ以上ないほどに伸びきって 繋いだ手のぬくもりから ここが陽だまりの場所 なのだと 強く感じたんだ ジャングルジムにのぼる僕の影は どこまでも どこまでも伸びていって これ以上ないほど伸びきって 伸びきったところでそれは段々に 輪郭をあやふやにして 少しずつ 少しずつ 闇と一つになってゆく 僕を呼ぶ声は 僕が呼ぶ声に 今日も背中だけが あたたかい |



